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青梅シロップに梅干し、アンチョビ、ピクルス、、 この季節は様々な種類の保存食を仕込みますが、なかでも歳を重ねるごとに好きになっていく保存食が山椒の実の塩漬けです。

静岡から東でしか暮らしたことのない私にとって、実山椒は縁遠い食材でしたが、数年前に京都の中島和代先生から実山椒の佃煮が入ったいかなごの釘煮を頂き、その爽やかな刺激にすっかり魅了され、以来毎年漬けるようになりました。

当時(10年ほど前)は実山椒は手に入りにくいうえに今ほど流通が便利ではなかったので、季節になるとデパートや都内中心にあるスーパーに電話をして確認し、足を運んで買い求めました。

作り方はとてもシンプル。 実を小枝から外し、ゆでてアクを抜きます。

3割の粗塩で塩漬けし、水気を切ってさらに粗塩を適量まぶし、なじんだら出来上がり。

出来上がったその香りは、嗅ぐのが癖になりそうなほどの爽やかさ。

噛みしめたときのピリリとした風味は、肉そぼろ、豚ロースのソテー、豚角煮、うなぎの蒲焼やきんぴらなどのこっくりとした濃厚な味を引き締めてくれます。

夏はおにぎりや冷奴に合わせれば食欲が増しますし、ぬか漬けの風味付け、そして防腐剤役にも最適です。

割合は一口に一粒未満。 一口に二粒では刺激が強すぎるように思えます。

繊細な割合ですが、そのバランスを考えながら作るのも夏料理の楽しみの一つです。